TROJ_DROPPR.CXC
Trojan:Win32/Foosace.H!dha (Microsoft), Exploit.Win32.Sofacy.b (Kaspersky), Trojan.Sofacy (Symantec)
Windows
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
これは、トレンドマイクロの製品では、新たに確認されたJavaのゼロデイ脆弱性を悪用した攻撃の第2段階で利用されるマルウェアの検出名です。このゼロデイ脆弱性は、標的型サイバー攻撃キャンペーン「Pawn Storm 作戦」で利用され、攻撃の第2段階で、このマルウェアがダウンロードされます。マルウェアは、「TSPY_SEDNIT.C」として検出されるDLLファイルのドロッパーとしての機能を備えてます。
「Pawn Storm 作戦」は、米国および同盟国の軍事組織や防衛機関を攻撃対象とした標的型サイバー攻撃キャンペーンです。この標的型攻撃の詳細については、こちらをご参照下さい。
標的型サイバー攻撃キャンペーン「Pawn Storm 作戦」、新たに確認されたJavaのゼロデイ脆弱性を利用
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。
- %User Temp%\jhuhugit.temp
- %Application Data%\fvecer.bat - used to load TSPY_SEDNIT.C
- %Application Data%\api-ms-win-downlevel-profile-l1-1-0.dll - detected as TSPY_SEDNIT.C
(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- rundll32.exe - to load TSPY_SEDNIT.C
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Environment
UserInitMprLogonScript = "%Application Data%\fvecer.bat"
その他
マルウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、「TSPY_SEDNIT.C」を読み込むために利用されます。
- %Application Data%\fvecer.bat
- %Application Data%\api-ms-win-downlevel-profile-l1-1-0.dll
マルウェアが追加する以下のプロセスは、「TSPY_SEDNIT.C」を読み込むために利用されます。
- rundll32.exe
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Environment
- UserInitMprLogonScript = "%Application Data%\fvecer.bat"
- UserInitMprLogonScript = "%Application Data%\fvecer.bat"
手順 5
「TROJ_DROPPR.CXC 」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)
- TSPY_SEDNIT.C
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\jhuhugit.temp
- %Application Data%\fvecer.bat
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_DROPPR.CXC 」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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